折れ耳・スタール耳など

耳が折れている・尖っている・左右で形が違う

赤ちゃんの耳が折れている、耳の上部が尖っているなどの耳介変形は、
乳児期であれば手術以外の矯正を検討できる場合があります。

病名が分からなくてもご相談ください

Congenital Ear Deformities

生まれつきの耳の形には、耳の上部が折れている「折れ耳」、耳の上部が尖って見える「スタール耳」、耳輪が縮まったように見える耳など、さまざまなタイプがあります。似て見える変形でも、どの軟骨がどの方向に曲がっているかによって診断や治療方法が異なります。

新生児・乳児期は耳の軟骨がやわらかく、装具などによる矯正を検討できる場合があります。成長後に変形が残り、治療を希望する場合は手術を検討します。当院で対応できない矯正、全身麻酔、入院治療が必要な場合は、適切な医療機関をご紹介します。

主な耳介変形

Types of Ear Deformities

折れ耳の状態を示すイラスト

折れ耳

耳の上部などが前方や下方へ折れ曲がっている状態です。折れ方や範囲、軟骨の不足の有無などによって形が異なります。

スタール耳の状態を示すイラスト

スタール耳

耳の上部に通常とは異なる軟骨の折れ目があり、耳輪が尖って見える状態です。片側または両側にみられます。

絞扼耳・カップ耳などの状態を示すイラスト

絞扼耳・カップ耳など

耳輪が縮まる、耳の上部が覆いかぶさる、耳全体がカップ状に見えるなどの変形があります。程度により治療方法が異なります。

掲載画像は疾患の特徴を説明するためにAIで作成したイメージ図であり、実際の症例写真ではありません。症状や形態には個人差があります。

病名は見た目だけでは判断しにくく、複数の特徴が組み合わさる場合もあります。「折れている」「尖っている」「左右で違う」といった表現で構いませんので、気づいた形をお伝えください。

このような耳の形が気になる方へ

Find by Appearance

耳の上が折れている

耳輪の一部が内側や前方へ倒れ、耳の上部が小さく見えることがあります。

耳の上が尖っている

耳の上部に余分な折れ目があり、角のように尖って見える場合があります。

左右で形が違う

片側だけに変形がある場合や、左右で折れ方や尖り方の程度が異なる場合があります。

健診で指摘された

乳児期の矯正を検討できる可能性があるため、早めに形成外科へご相談ください。

耳の形だけで聞こえに影響するとは限りません。聞こえにくさ、耳だれ、痛みなどがある場合は、耳鼻咽喉科での診察をご案内することがあります。

治療方法

Treatment

経過観察

耳介変形は、必ず治療しなければならない状態ではありません。ご本人やご家族が困っておらず、機能上の支障がない場合は経過観察も選択できます。

乳児期の矯正

軟骨がやわらかい時期に、装具やテーピングなどで耳を適切な形に保持します。変形の種類、月齢、皮膚の状態などに合わせて方法を検討します。

手術による形成

成長後に変形が残る場合は、曲がった軟骨を整える、軟骨に折れ目を作る、皮膚を調整するなど、状態に応じた耳介形成術を検討します。

乳児期の矯正は、早い時期ほど選択肢となりやすいとされています。当院での実施可否を含め、気づいた時点で早めにご相談ください。自己判断で長期間テープを貼り続けると、皮膚炎や傷の原因になることがあります。

年齢による治療の考え方

Age and Timing

新生児・乳児期 耳の軟骨がやわらかく、装具などによる矯正を検討できる場合があります。早めの診察が大切です。
幼児・学童期 変形の種類と程度、ご本人の希望、耳の成長、麻酔方法、学校生活などを考慮して、経過観察または手術を検討します。
成人 成人でも診察できます。軟骨の形や硬さ、左右差、希望する変化、生活への影響などを確認して治療方法を検討します。

健康保険について

Health Insurance

先天性の耳介変形として医学的治療が必要な場合は、健康保険の対象となることがあります。ただし、病名だけで一律に決まるものではなく、変形の程度、生活上の支障、治療目的、治療内容などを診察して判断します。

見た目を変えることを主な目的とし、医学的な治療の必要性が認められない場合は、自費診療となることがあります。矯正装具の費用や保険の取り扱いも、治療方法や医療機関によって異なる場合があります。

保険診療・自費診療の区分と費用は、実際の耳の形や治療内容を確認したうえでご案内します。Webサイトの情報だけでは確定できません。

手術を検討する場合の流れ

Surgical Consultation

  1. 診察
    耳の折れ方、尖り、軟骨の形、皮膚、左右差、年齢などを確認します。
  2. 治療方法の検討
    経過観察、矯正、手術のうち、年齢と変形に応じた選択肢をご説明します。
  3. 麻酔・保険・リスクの説明
    局所麻酔または全身麻酔、保険または自費、傷跡、主なリスクについてご説明します。
  4. 手術または医療機関の紹介
    当院で対応できる場合は日程を調整し、全身麻酔や入院が必要な場合は対応可能な医療機関をご紹介します。
  5. 術後診察
    腫れ、傷、耳の形を確認し、必要に応じて抜糸や保護・固定を行います。

手術方法、麻酔、通院回数は、変形の種類と程度によって異なります。診察当日の手術は原則として行いません。

手術後の経過・傷跡・主なリスク

Aftercare and Risks

痛み・腫れ

手術後に痛み、腫れ、内出血などが生じます。程度や続く期間には個人差があります。

出血・感染

出血、血腫、感染、傷が開く、皮膚や軟骨の血流障害などが生じる可能性があります。

傷跡

切開部には傷跡が残ります。赤み、硬さ、盛り上がり、色調の変化などには個人差があります。

左右差・後戻り

左右差、形の不整、変形の再発、矯正不足または過矯正などにより追加治療を検討する場合があります。

洗髪、入浴、運動、登園・登校、仕事、耳を圧迫する寝方などの制限期間は、手術内容と術後の状態に応じて個別にご説明します。

形成外科医による診察

Doctor

院長 竹市夢二

院長 / 日本専門医機構認定 形成外科専門医

竹市 夢二(たけいち ゆめじ)

小耳症をはじめとする耳介再建に長年取り組んできた経験をもとに、耳輪、対耳輪、耳の軟骨、皮膚、左右差などを確認し、折れ耳・スタール耳などの治療方針をご説明します。

院長プロフィールを見る →

折れ耳・スタール耳についてのよくある質問

FAQ

病名が分からなくても診てもらえますか?

はい。「耳が折れている」「上が尖っている」「左右で形が違う」など、気になっている見た目をお伝えください。診察で耳の軟骨と皮膚の状態を確認します。

折れ耳とスタール耳はどう違いますか?

折れ耳は耳の一部が折れ曲がった状態、スタール耳は耳の上部に通常とは異なる軟骨の折れ目があり尖って見える状態です。特徴が組み合わさることもあります。

自然に治りますか?

変形の種類や程度によって異なります。自然な変化だけでは十分に整わない場合もあるため、乳児期の矯正を含めて早めにご相談ください。

赤ちゃんのうちなら矯正できますか?

新生児・乳児期には装具やテーピングなどによる矯正を検討できる場合があります。月齢、変形、軟骨の状態によって適応が異なります。

自宅でテープを貼ってもよいですか?

皮膚炎や傷、適切でない方向への変形を防ぐため、自己判断で長期間固定せず、形成外科で矯正方法をご相談ください。

大人でも治療できますか?

成人の方も診察できます。軟骨の形や硬さ、左右差、ご希望などを確認して、手術を含む治療方法を検討します。

健康保険は使えますか?

医学的治療が必要な先天性耳介変形として保険診療となる場合があります。ただし一律ではなく、状態と治療目的を診察して判断します。

手術後に元の形へ戻ることはありますか?

軟骨の性質や治癒過程などにより、後戻りや左右差が生じる可能性があります。治療結果には個人差があります。

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