先天性耳垂裂
生まれつき耳たぶに切れ込みがある、耳たぶが二つに分かれているなどの状態です。片側だけの場合も、両側にみられる場合もあります。
生まれつき、またはピアス・外傷で耳たぶが分かれた状態
耳垂裂には、生まれつきの先天性と、ピアスや外傷による後天性があります。
原因と経過によって、保険診療または自費診療となるかが異なります。
Cleft Earlobe
耳垂裂は、耳たぶの一部または全体が分かれている状態です。生まれつき耳たぶに切れ込みがある先天性耳垂裂と、ピアス穴が少しずつ伸びた、ピアスやイヤリングが引っ掛かったなどの理由で生じる後天性耳垂裂があります。
裂け方、耳たぶの組織量、傷の状態、受傷からの時間、ピアス穴やケロイドの有無などを確認し、縫合、Z形成術、局所皮弁などから修復方法を検討します。後天性耳垂裂では、受傷直後の外傷治療か、時間が経過した裂け目の整容的修復かによって保険の扱いが異なる場合があります。
Congenital and Acquired
生まれつき耳たぶに切れ込みがある、耳たぶが二つに分かれているなどの状態です。片側だけの場合も、両側にみられる場合もあります。
ピアスやイヤリングが衣服などに引っ掛かる、耳たぶをぶつけるなどして急に裂けた状態です。出血を伴う新しい傷は早めの診察が必要です。
重いピアスの使用などで穴が少しずつ下方へ伸び、細い皮膚が残る、または耳たぶの縁まで完全に裂けた状態です。
掲載画像は疾患の特徴を説明するためにAIで作成したイメージ図であり、実際の症例写真ではありません。症状や形態には個人差があります。
耳たぶが今まさに裂けて出血している場合は、清潔なガーゼなどで優しく圧迫し、早めに医療機関へご相談ください。強く縛る、接着剤で閉じるなどの自己処置は避けてください。
Assessment
耳たぶの途中までか、縁まで完全に裂けているか、切れ込みの位置などを確認します。
耳たぶの厚み、皮膚の余裕、欠損や変形の程度を確認して術式を検討します。
受傷直後の開いた傷か、時間が経過して表面が皮膚で覆われた状態かを確認します。
ピアス周囲のしこり、炎症、ケロイド、金属片などがないか確認します。
Treatment
時間が経過した耳垂裂は、裂けた部分の表面が皮膚で覆われているため、そのまま縫い合わせることはできません。皮膚で覆われた縁を切除して新しい傷面を作り、耳たぶの輪郭が整うように縫合します。
裂け目の縁を切除し、耳たぶの表側と裏側を丁寧に縫合します。裂け方が比較的単純な場合に検討します。
傷を直線だけにせず、細かなジグザグを組み合わせて、耳たぶの縁にくぼみが生じにくいよう調整する方法です。
組織の不足や変形がある場合に、耳たぶ周囲の皮膚を移動して輪郭や厚みを整える方法を検討します。
どの方法が適しているかは、先天性・後天性の違いだけでなく、裂け目の位置、耳たぶの厚み、傷跡、ケロイドの有無などによって異なります。
Insurance and Private Treatment
耳垂裂は、原因と治療目的、受傷からの経過などによって、健康保険の対象となる場合と自費診療となる場合があります。特に後天性耳垂裂は、すべてが保険診療になるわけではありません。
| 先天性耳垂裂 | 生まれつきの形態異常に対する医学的治療として、健康保険の対象となる場合があります。診察後に判断します。 |
|---|---|
| 受傷直後の耳たぶの外傷 | 新しい外傷として縫合などの治療が必要な場合は、健康保険の対象となることがあります。交通事故や仕事中の負傷では、健康保険以外の制度が関係する場合があります。 |
| 時間が経過した外傷性耳垂裂 | すでに傷が治り、ピアス穴や耳たぶの形を整えることが主な目的となる修復は、自費診療となる場合があります。 |
| 徐々に伸びたピアス穴の修復 | 重いピアスなどで拡大した穴や、慢性的に裂けた耳たぶの整容的修復は、自費診療となることがあります。 |
| 再ピアス・ピアス穴の位置調整 | ピアス穴を新しく開ける処置や、見た目を目的とした位置調整は、原則として自費診療です。 |
保険診療・自費診療の区分は、病名だけでは決まりません。当院での取り扱い、費用、治療方法は、受傷時期、症状、治療目的などを診察したうえでご案内します。自費診療となる場合は、治療前に費用をご説明します。
Surgical Consultation
小さなお子さんで全身麻酔が必要な場合や、複雑な欠損・ケロイドなどで入院治療が適している場合は、対応可能な医療機関をご紹介します。
Aftercare and Risks
手術後に痛み、腫れ、内出血などが生じます。程度や続く期間には個人差があります。
出血、血腫、感染、傷が開く、縫合糸への反応などが生じる可能性があります。
傷跡、赤み、硬さ、盛り上がり、耳たぶの縁のくぼみ、輪郭の不整などが残る可能性があります。
左右差や厚みの違いが残る、再び耳たぶが裂ける、追加修正が必要になる可能性があります。
ピアスを再び開ける場合は、傷が十分に落ち着くまで待ち、修復した傷と同じ位置を避けるなどの配慮が必要です。時期と位置は術後診察でご相談ください。
Doctor
院長 / 日本専門医機構認定 形成外科専門医
耳介と耳周囲の形成外科診療の経験をもとに、耳たぶの裂け方、組織の厚み、傷跡、左右差などを確認し、耳垂裂の修復方法をご説明します。
院長プロフィールを見る →FAQ
出血している場合は清潔なガーゼなどで優しく圧迫し、早めに医療機関へご相談ください。傷の状態と受傷からの時間によって治療方法が異なります。
診察・修復を検討できます。表面が皮膚で覆われた裂け目の縁を整え、耳たぶの輪郭を確認しながら縫合します。
受傷直後の外傷治療は保険診療となることがありますが、時間が経過したピアス穴や耳たぶの整容的修復は、自費診療となる場合があります。診察後に判断します。
先天性の形態異常に対する医学的治療として保険診療となる場合があります。実際の適用可否は診察後にご案内します。
年齢や裂け方によっては、局所麻酔による日帰り手術を検討できます。全身麻酔や入院が必要な場合は、対応可能な医療機関をご紹介します。
皮膚を切開・縫合するため傷跡は残ります。赤み、硬さ、盛り上がり、目立ち方には個人差があります。
傷が十分に落ち着いてから検討します。再断裂を防ぐため、修復した傷と同じ位置を避けるなど、時期と位置を術後診察でご相談ください。
しこりやケロイドがある場合は、耳垂裂とは別に状態を評価します。大きさ、炎症、過去の治療などを確認して治療方針をご説明します。
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